大阪明浄大学観光学部 2002年度

藝術と藝能
シェイクスピア劇
水曜日1限、木曜日1限

【科目系列】専門(展開)科目
【年次】1年次 【学期】通年 【単位】4単位


【授業の目的】
 演劇・オペラ・古典藝能等といった舞台上の上演(パフォーマンス)を中心とする藝能を広く概観し、その特質を学ぶ。
 今年度はシェイクスピアの戯曲に焦点を当て、その内容と解釈を原典講読と翻訳書の検討を通じて学ぶ。その際、オーディオCD・カセットを用いて英国の俳優らによる実演を聞き、シェイクスピア俳優の発声・発音・間合いなどを体験する。またこれらと併行して、DVD・ヴィデオにより、元の台本が実際の舞台・映画にどのように制作されていくか、また時代の変遷に伴って原作がどのように翻案されてきたかを考察する。

【受講に当たっての留意事項】
この授業は映画鑑賞会ではないので、心得違いをしないこと。講義では毎回、参加者全員に台本原文(英語)を日本語に訳してもらう。この訳読をもって出席とみなす(教室で座っているだけでは欠席扱いとする)。従って、毎回必ず予習をして授業に望むこと。(詳しくは第1回目の授業時に説明する。)
また受講生諸君には、各自が劇場などに赴いて実際の作品にできるだけ数多く触れるように、強く希望する。

【教科書】
シェイクスピア『ロミオとジュリエット』松岡和子訳、シェイクスピア全集2、ちくま文庫、筑摩書房、1996
シェイクスピア『十二夜』松岡和子訳、シェイクスピア全集6、ちくま文庫、筑摩書房、1998

英文テキストについては、授業時に指示する。

【参考書】
講義中に適宜指示する。

【成績評価の方法】
授業中に行う英文原典の日本語訳(平常点)、及び論述課題の成績に基づいて総合的に評価する。


単位取得の条件
(1)授業時数の3分の2以上の参加(訳読など)があること
(2)講義期間中に課すレポートを完了し、2つの小テスト、及び学年末試験(下記参照)をすべて受験していること
(i) レポート (4月中旬に指示、5月下旬に提出。)
(ii) 小テスト(1) (7月上旬に実施。《ソネット》の暗唱を行う。)
(iii) 小テスト(2) (11月下旬に実施。《ソネット》の暗唱を行う。)
(iv) 学年末試験 (1月下旬に予定。試験問題の一部は前もって講義中に指示する。)
評点は、授業参加による平常点を全体の30%、レポート及び小テスト(1)(2)を合わせて全体の30%、学年末試験を全体の40%とし、合計で60%以上の得点をもって合格とする。

注意: 遅刻した人はあくまで「遅刻」であって、「出席」にはなりません。
単位取得の条件(1)を満たさなくなってしまうので要注意。


学年末試験の問題について
(1) 『ソネット』第18番と第55番から空所補充問題(20点)
(2) 講義内容に関する短答式問題(30点)
(3) (論述)『ロミオとジュリエット』について、なぜロミオとジュリエットは悲劇に陥ったのだろうか?(20点)
(4) (論述)『十二夜』にはどのような哲学・教訓が込められているだろうか。各自が学んだところを記せ。(30点)


【授業計画】
前期
【第1回】
導入(講義計画、授業の進め方についての説明)
古くて新しい作品、それが古典である。書かれた時代は古くても、そこに込められた問題は現代の人間達にも切実な問題となっている。第1回目の授業は、古典を学ぶ意義について講述する。
使用するオーディオ教材:Romeo and Juliet. Audio CD, BBC Radio Collection, 1999

【第2〜6回】
『ロミオとジュリエット』(Romeo and Juliet)原典講読と解釈
これも「ロミ・ジュリ」? 前期は『ロミオとジュリエット』を扱うが、シェイクスピアの原典講読を進めていくと共に、まずはその現代的翻案作品の例として、レナード・バーンスタイン作曲の古典的ミュージカル《ウェスト・サイド・ストーリー》(1961年)を取り上げる。

【第7〜10回】
『ロミオとジュリエット』(Romeo and Juliet)原典講読と解釈(続き)
フランコ・ゼッフィレッリ監督による映画《ロミオとジュリエット》(オリヴィア・ハッセー主演、1968年)を通して、原作をいかに映像に表現していくかを学ぶ。

後期
【第11〜14回】
『ロミオとジュリエット』(Romeo and Juliet)原典講読と解釈(続き)
バズ・ラーマン監督による映画《ロミオ+ジュリエット》(レオナルド・ディカプリオ主演、1996年)を通して、現代版「ロミ・ジュリ」の演出における長所・短所を考察する。

【第15〜28回】
『十二夜』(Twelfth Night) 原典講読と解釈
後期は、シェークスピア喜劇の傑作『十二夜』を味わう。わけあって男装してシザーリオと名乗り公爵に仕える女性ヴァイオラを中心に繰り広げられる恋模様。一見ドタバタ風な展開の中にも、人生に対する深い洞察が込められつつ、もつれた糸が解かれていく。このような喜劇に見られるシェークスピアの人間観を考察する。

〈次回〉
2003年1月15、16日
ヴィデオ『十二夜』 ケネス・ブラナー版 学年末試験の問題に関するお話もします。

使用するヴィデオ教材:
Twelfth Night. (Director: Trevor Nunn. Starring: Helena Bonham Carter et al., 1996)
Twelfth Night. (Director: Neil Armfield, Kenneth Branagh. Renaissance Theatre Company, 1998)
使用するオーディオ教材:
Twelfth Night. Audio CD, BBC Radio Collection, 1999
Twelfth Night. Audio CD, Arkangel Productions, Penguin Group, 1998


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