図書館「今月のお薦め本」第3号(2003年11月)から



 どのような領域であれ、偉大な業績を残す尊敬すべき人物は、自分の生き筋がしっかりとしているものである。諸君もまた、先達の智恵を学び、自らの生き筋を見いだしていくよう願っている。ここにそのためのヒントとなる良書を3点紹介したい。



デール・カーネギー『人を動かす』山口 博 訳、創元社、1958、新装版1999
同上『道は開ける』香山晶 訳、創元社、1959、新装版1999

 人生論や自己啓発の本は世の中に山ほどあるが、カーネギーのこの2冊はその中でも最良のものである。人間関係に悩み、人生の困難に直面したとき、私たちが採りうる最善の路は何であろうか。カーネギーは、多くの事例をもとに、具体的に分かりやすく説いてくれている。

ヒルティ『幸福論』第1部、草間平作 訳、岩波文庫、1935、改版1961
 幸せとは何か。誰しもが関心を寄せるこの問題について、ヒルティは単純かつ明快な指摘をしている。それは、心と身体の両方を適切に働かせ、良い生活習慣を維持し、自分でどうにか出来ることには最善を尽くし、自分でどうにもならないことは諦めること。人を愛し、崇高なるものを愛し、不幸には立派に耐え忍ぶこと。またそのために私たちには何が出来るか、実際のアドバイスも豊富に盛り込まれている。

渡部昇一『知的生活の方法』講談社現代新書 436、1976
 こと学校での勉強に限らず、物事を深く学んで頭をフル回転させ、内面の充実を求める生活を送っている人は、実に生き生きとしているものである。そのような「知的生活」の方法について、心の持ち方から満足のいく勉強の仕方、時間の作り方から読書の仕方、散歩や食事から結婚生活に至るまで、著者の実体験を元に書かれた楽しい一冊である。


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