映像文化論 2007年度 (水2後期)
名監督の映像術
【科目の系列】 専門科目(展開)
【年次】2年次 【学期】後期 【単位】2単位
【講義の目的】
映画、写真などの映像メディアを用いた作品について、さまざまな角度から研究する。
今年度は、「巨匠」と称される映画監督たちの作品を見ながら、その映画技法について学び、映像独特の表現形式を研究する。
【講義計画】
【第1〜5回】 黒澤明の映画術
《七人の侍》、《どん底》、《隠し砦の三悪人》などを作り、西洋人にも高い評価を得ている「世界のクロサワ」の映画技法について講述する。
10月 3日 ダイナミックな映像作り:パンフォーカス
10月10日 ダイナミックな映像作り:マルチカメラ、縦構図
10月17日 ダイナミックな映像作り:超望遠レンズ
10月24日 編集のテクニック:編集権は誰に?
10月31日 編集のテクニック:
講義で扱う作品:《用心棒》、《七人の侍》
【第6〜9回】 山田洋次の映画術
《男はつらいよ》シリーズでその名を馳せ、《家族》、《幸福の黄色いハンカチ》、《遙かなる山の呼び声》等の名作を生み出した山田洋次の脚本と映画作成の方法について講じる。
11月 7日 ノスタルジーの表現(その1)
11月14日 ノスタルジーの表現(その2)
11月21日 旅を表現する(その1)
11月28日 旅を表現する(その2)
講義で扱う作品:《男はつらいよ(第25作) 浪花の恋の寅次郎》、《男はつらいよ(第42作) ぼくの伯父さん》
【第10〜14回】 スティーブン・スピルバーグの映画術
《激突!》、《ジョーズ》、《E.T.》、《ジュラシック・パーク》、《シンドラーのリスト》等、数々の名作で知られるスピルバーグの映画術について講じる。
12月 5日 恐怖感の表現(その1)
12月12日 恐怖感の表現(その2)
12月19日 子供心とあこがれの表現(その1)
1月 9日 子供心とあこがれの表現(その2)
1月16日 まとめ
講義で扱う作品:《激突!》、《未知との遭遇》、《E.T.》
【受講に当たっての留意事項】
講義時数3分の1を超えて欠席した者には、期末試験の受験資格を認めないので注意すること。
【教科書】
特に指定せず、必要に応じてハンドアウトを使用する。
【参考書】
以下の文献は図書館で購入するので、受講生は無理して買い揃える必要はない。
小栗康平 『映画を見る眼』 NHK出版、2005
純丘曜彰 『エンターテイメント映画の文法』 フィルムアート社、2005
西村雄一郎 『巨匠たちの映画術』 キネマ旬報社、1999
ルイス・ジアネッティ 『映画技法のリテラシー〈1〉 映像の法則』 堤和子、堤龍一郎訳、フィルムアート社、2003
ルイス・ジアネッティ 『映画技法のリテラシー〈2〉 物語とクリティック』 堤和子、堤龍一郎訳、フィルムアート社、2004
【成績評価の方法】
期末試験の成績によって評価する。
1.授業評価結果の概要(課題)
【評価する点】
○ 世界的に有名な映画監督の、映画の撮り方を詳しく知ることができて良かった。
○ 映像の撮り方、演出する技法を勉強できて楽しかった。
○ 説明も分かりやすくて、内容も興味深いものなので良かったと思う。
○ 今後、映画を見るのが楽しくなるような授業だった。
○ これまで古いタイプの邦画には興味がなかったけれど、意外に面白かった。日本映画もなかなか興味深い。
○ 授業内容が分かりやすくて、ヴィデオの使い方も適切だった。
○ まず監督の理屈(理論・技法)を知って、実際に映画を見るという授業の進め方は、とても吸収しやすくて満足している。
○ 時間の制約がある中で、たくさんの映画を見ることができて良かった。
○ 自分が履修した中でいちばん興味深く楽しかった。
○ 第1回目に配った講義予定の通りに進められ、始鈴から終鈴まで90分しっかりとやっているのでとても良い授業だと思う。
○ そのほか、個々の映画作品についていろいろな感想をいただきました。(例:「寅さん」がこんなに面白いなんて!)
【改善すべき点・コメント等】
(1) 机の間隔が狭くないだろうか?
(2) もうすこし有名な映画を見たかった。
2.上記評価に関する教員の取り組み(授業改善策)
○ 受講生の皆さんから多くの好意的な評価をいただき、感謝しています。
【改善点・コメント等について】
(1) たしかにゆったり映画を見るには、教室の机の間隔は狭いかも知れません。325教室の最大収容人数は66名ですが、それに対して通常25名前後の受講生というのが映画の講義にとって多いのか否か、判断に迷うところです。もっと大きくてDVD上映ができる教室というと、大講義室になってしまいますが、いかがでしょう? 大講義室のほうが、広々とした部屋で大きなスクリーンをゆったりと見ることが出来るでしょう。ただ、逆に大講義室は広すぎて(特に横方向に広がりすぎて)、前のホワイトボードが見にくくて講義も聞きにくいと、過去の受講生諸君が寄せてくれた声もあります。来年度に向けて課題となる事項ですが、ともあれ講義のときは是非早めに教室に来て、良い席を確保して下さい。
(2) 講義で取り上げているのは映画史上、十分有名な監督の、十分有名な作品で、しかも他の有名な諸作品に有形無形の影響を及ぼす名作ばかりです。それがたまたま自分の知らない作品だったとしても、まあこれも経験だと思ってちょっと我慢して見て下さい。よく見ると、なかなか面白い作品だと思いませんか?
(c) Motoaki Kato, 2007-2008
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